シャブリは、パリから約150Kmの東南に位置し、ブルゴーニュの最北端のワイン生産地域です。スラン川の流域の約20キロに及ぶ、小さな谷となだらかな丘陵にある地域で、ここの約4900ヘクタールの生産地区で栽培されるぶどう品種はシャルドネです。シャブリAOCを名乗るためにはシャルドネ種から造られる白ワインでなければなりません。シャブリはその大部分がキンメリジャンという石灰質の土壌から生まれます。約1億5千万年前のジュラ紀後期に遡る地層で、貝殻や粘土、石灰を含み表面は石灰岩の破片におおわれています。この特殊な土壌とシャルドネ種の組み合わせにより、独特のミネラル風味を持った、キレのよい辛口ワインが出来上がります。シャブリがしばしば火打石の香りや風味があるといわれるのも、この土壌からくるものなのです。この4つのアペラシオンを生産量からみると、最も多いのはシャブリで全体の66%を占めています。次がシャブリ・プルミエ・クリュで約17%、プティ・シャブリ15%と続き、シャブリ・グラン・クリュについては、僅か2.2%ほどしかありません。この僅かな生産量のシャブリ・グラン・クリュの畑は、「グラン・クリュの丘」と呼ばれる100ヘクタールの斜面に固まっています。 このグラン・クリュの畑はスラン川の右岸に位置する「グラン・クリュの丘」と呼ばれる高台の斜面に集中します。シャブリの街を見下ろすように聳え立つその丘には、それぞれ特徴を持った7つの特級畑があります。ブーグロ(BOUGROS)は、グラン・クリュの最西端にある県道沿いの斜面に位置する。かつてはレ・プルーズとともに格下に見られていたクリマだが、遅れること3年、1938年にグラン・クリュの仲間入りを果たしています。斜面の向きが変化している為、スタイルが異なり一般的に土っぽいワインと言われるが、ウィリアム・フェーヴルの造るコート・ブーグロのようなミネラル豊富なシャブリもある。ドメーヌ・ローラン・ラヴァントゥルーは、年産僅か3,000本のみで、ブルゴーニュ高級辛口白ワインの中でも最も人気のある辛口ワインのひとつ。フルーティでミネラル感があって、フレッシュな柑橘系の香りが楽しい、キレのある引き締まった辛口ワイン。グラン・クリュの丘の中でも最も北に位置し、ヴォーデジールに隣接する南西向きの大人気特級畑です。