グリュオー・ラローズのラベルには、「王のワイン、ワインの王」と記されている。1778 年に死去した初代オーナー、グリュオーの娘婿であり、シャトーを引き継いだジョセフ・セバスチャン・ド・ラ・ローズに由来する言葉だ。社交界で華やかに活躍した彼は、各国の宮廷や貴族たちの間で、このワインの人気を高めたからだ。1855年の格付け当時、1級シャトーに次いで取引価格が高かったのがグリュオ・ラローズだったというのは有名な話です。現在でも、「最も愛されている第二級格付けのひとつ」と称されています。ポイヤック的な堅牢で重厚なスタイルとマルゴー的な優雅さでフィネスのあるスタイルのふたつが見事に調和いています。ジャン・メルロ氏の「ユニークな土壌からこの上なく自然な表現を備えたワインを生み出す」という思いのもと、シャトーでは卓越した熟練の技によって、この土壌を最大限に生かしたブドウ栽培を実施しています。グリュオ・ラローズに使用されるブドウの平均樹齢が40年であるのに対し、サルジェ・ド・グリュオ・ラローズは樹齢25年ほど。若樹のブドウを中心に、時にファーストの厳しい選果から漏れたブドウをブレンドして仕立てられます。用いるブドウこそ違いますが、その醸造工程はファーストラベルとほぼ同じ。